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グラレコの「言葉を紡ぐ可能性」をもっと探究したい。ライターとユニットを組んでビジュアルインタビューを始めました

グラフィックレコーダーとして活動を初めて4年目。
今年7月から、ライターの岡島梓さんとユニット「サンカク」を結成し、思考の言語化サポート事業「ビジュアルインタビュー」のご提供を開始しました。

▼詳しくはこちら
思考の言語化サポート事業「伝わる言葉」が見つかる!ビジュアルインタビュー

これは、ビジュアルインタビューを始めるにあたっての想いや、これからへの決意表明のようなものです。

ビジュアルインタビューとは

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ビジュアルインタビューとは、お客様一人とお話して、その内容をリアルタイムで視覚化・言語化するサービスです。
インタビューは、グラフィッカーの関と、ライターの岡島さんがペアで行います。

インタビューのゴールは、お客様がお話を通して自分の思考をぴったり表現する、言葉とグラフィックにたどり着くこと。
そして最終的に、伝えたい人に「私ってこういうこと考えているんだけど…」と話し、想いが伝わることです。

「可視カフェ」じゃ、ダメだったの?

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2016年の秋から開始した、一対一の対話×視覚化サービス「可視カフェ」。
これまで約250人のお客様のお話をおうかがいして、思考の整理や明確化をサポートしてきました。

「可視カフェ」とは、言語コミュニケーションとグラフィックを介してお互いの認識を視覚的に共有した状態での言語コミュニケーションを組み合わせた、依頼者の思考の整理を場の目的とした一対一の対話である。

一対一の対話の場における視覚化の手法
「情報コミュニケーション学会第15回全国大会論文集,pp.184-187,2018」

これまで通り、私ひとりで可視カフェを行っていくだけではダメだったのか?どうしてライターと協力して、ビジュアルインタビューを始めたのか。

それは、お客様によっては、「言葉のデザイン」も必要な方がいたからです。

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可視カフェでは、お客様自身が腹落ちするグラフィックをご提供しています。
もちろん、「自分のモヤモヤした想いや思考をスッキリさせたい!」という方には十分な内容です。

でも、特に経営者や個人事業主の方との可視カフェでは、出来たグラフィックをもとにお客様に、パートナーに、社員に「伝えたい!」とおっしゃることが多くありました。

もし視覚的表現に加えて、「伝わる言葉のデザイン」までサポートできたら。それは伝えたい想いを持ったお客様にとって、非常に大きな後押しになるのではないか。

でも、言葉のプロでない私はその人が語る言葉までデザインすることは出来ないなぁ…。

去年からそんな想いで「言葉のプロと2人で行う可視カフェのようなもの」を構想し始め、昨年ライターの岡島さんと出会ったことでビジュアルインタビューがスタートしました。

ビジュアルインタビューはいいぞ

サービス開始から一か月。
まずは4人の方にビジュアルインタビューをご提供しました。
そして思った。

「これはいいぞ…」

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ライターの岡島さんは、例えて言うならテニスの前衛。
全体で2時間のうち、最初の1時間は岡島さんがメインとなり、普段行なっているインタビュー同様お話をして、問いかけや反応、深堀りをして場を進めていきます。

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私は後衛のような立場で全体を見ながら話の内容を視覚化して、ちょっと俯瞰しながら場を見ていく。
そして必要なグラフィックを描いたり、タイミングをみて流れを変えたり、話を加速したりサポートしていきます。

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そして、後半はグラフィックを見ながら振り返り、話をします。
新たに話したいことが生まれてきたり、深めたいポイントが見つかったり、本当の課題やニーズを発見したり。

そのように、役割分担をしながら場を進めていくことで今まで私一人で実施してきた可視カフェよりさらに「言葉」に向き合えるだけでなく、その場で生まれる気付きも深くなったように感じています。

これからより実践を重ねて、ビジュアルインタビューにどんなニーズがあるのか、どんな価値を生み出せるのか、探究していきたいと思っています。

これからの私

「アラワス」という屋号で個人事業主として活動を始め、4年目に入りました。

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個人や組織の頭の中にある、考えていること、思っていること。
それはこれまでを、今を、これからを考える上でとても貴重で、大切な財産です。
でも、日々を過ごしていると、

「うーん、本当はずっと思っている…ような…んー、うまく言えないなぁ」「最近なんかすごい大事なこと考えていた気がするんだけど、なんだったっけ。」
「あの人に言いたいこと、頭の中にあるのに、ぐちゃぐちゃして伝えられない。あるのに!」

と、たびたび、薄れてしまったり、無くなってしまったり、分からないままになってしまったり。

そんな忙しい日常の隙間で落ちていってしまう大切なものを、私は聞き役と描き役を担うことで
本人が腑に落ちる視覚的表現で表(あらわ)し
その人の手元に「思考の一時セーブポイント」として現(あらわ)し
思考に輪郭を持たせ存在をはっきりと顕(あらわ)したい。

確かにある、大切なものを、無かったことにしたくない。

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人も組織も、また考えは変わっていくかもしれないけど、「今、私はこう思っているんだ」と杭打ちすることはできます。
その杭打ちが、これから前に進む勇気が出たり、また立ち戻ることができたり、誰かに伝えるための拠り所になる。

そういう意味で、私は「描いて残すことの力」を信じています。

どうも私は、社会を変えたい、世の中に問いたい、こんなものを生み出したい、という強烈な願いは低いタイプのようです。

ですが社会を構成する個人、組織に「そうそう!これこれ!こう思っていたんだよ!」と言われる表現を、手渡しのギフトとして配っていくことで、その人が進みたいように人生を進めるなら。

それは間接的に「ちょっと社会がいい感じになること」に寄与していけるのではないか。

そんな想いは、活動を始めてだんだん強くなってたので、これからもしばらく、描いて残すことの可能性を探求したいと思っています。

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30歳になった関、「描いて残すことで相手にギフトを渡していく」に関して、色々とやりたいことがたくさんあります。

いやー、これからも楽しみだ!

ますます自分だけでは出来ないことばかりなので、今まで同様周りの方にたくさん助けていただくことになりそうです。
みなさま引き続きアラワスを、関美穂子を、そしてビジュアルインタビューユニットのサンカクを、どうぞよろしくお願いいたします。

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Photo by 齋藤商店(2,6,7,8,9枚目))
Photo by Seita Ishikawa(10枚目)
Photo by Madoka GOTO(11枚目)

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